庶民の病気? エコノミークラス症候群

カテゴリ健康・医療
2007-07-25
夏だ! 旅行だ! 海外だ!
でもエコノミークラス症候群は大丈夫?
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エコノミークラス症候群。
直訳すると節約階級症候群。
昔風に言えば3等客席症候群。
あたかも格差社会を体現するかのような名称です。
時は行楽シーズン直前。ビジネス、ファーストなんて高嶺の花。エコノミークラスがせいぜいだけど庶民は庶民なりにたまの旅行を楽しみたい! そんなささやかな思いからエコノミークラス症候群対策を調べてみましたよっと。

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エコノミークラス症候群とは

エコノミークラス症候群は厳密には2つの段階に分けられます。
狭いエコノミークラスの座席で身動きもままならず、長時間同じ姿勢で座っていると膝の裏が圧迫され血流が滞り、静脈に血栓を生じます(深部静脈血栓症)
さらに目的地に着いて立ち上がると、血栓は血流に乗って身体の中を循環します。これが肺に至ると肺の動脈を詰まらせ(急性肺血栓塞栓症)呼吸困難を引き起こし、最悪の場合死を招くのです。着陸直後だけでなく、数週間後に肺血栓塞栓症を引き起こすこともあります。

血栓ができる時間は個人差がありますが、WHOの発表によると4時間以上のフライトで発症リスクが2倍になるとのこと。
確かにその昔、エコノミークラスで過ごした12時間はきつかった! 単純に4時間ごとにリスクが2倍なら12時間で2の3乗でしょうか? そのときは独りで暇だったので無料ビールを貰いに終始うろうろしていたのが幸いしてか、特に症状は出ませんでしたが。

血栓を作りやすい環境

さてエコノミークラスの名を冠に抱くエコノミークラス症候群ですが、実はファーストクラスやビジネスクラスでも起こりえます。ファーストだろうがビジネスだろうがじっと同じ姿勢をとっていれば同じことというわけです。そのため最近では「ロングフライト血栓症」とも呼ばれます。
また地震などの被災者が狭い避難所や車の中で寝泊りすることで、エコノミークラス症候群と同様の症状を来たすことがしばしばあります。長時間のデスクワークや車椅子でずっと同じ姿勢をとっていても血栓は作られます。

血栓は血が固まってできるものなので、血管に傷のある人や肥満や糖尿病、高脂血症、高血圧など血の固まりやすい状態にある人は特に注意が必要です。
エコノミークラス症候群は男女で比較すると女性に多く、さらに妊娠やピルの服用も血栓を作りやすくします。階級病というよりは、うーん、女性の病気に近いのかもしれません。

エコノミークラス症候群の予防

上記条件に当てはまる。でもエコノミークラスしか取れない。
だからといって飛行機をあきらめる必要はありません。
持病が心配ならお医者さんに相談してみましょう。
エコノミークラス症候群の対策は簡単です。

定期的に足を動かす(2〜3時間に1回くらい)

たまに立ち上がって血液の循環を促しましょう。頻繁に機内を歩き回ることは難しくても、ふくらはぎのマッサージや足の上げ下げ、グー・パー運動は座ったままでも可能です。

こまめに水分を補給

飛行機内は乾燥しやすく身体の水分も失われがちです。水分不足は血液の粘性を増し血栓を作りやすくします。アルコールなど利尿作用のある飲み物は控えた方がいいようです。(;^_^A アセアセ

弾性ストッキングの装着

弾性ストッキングは足の血管に段階的な圧力を掛け、血流を促進します。2005年より健康保険の適用が認められました。服装や履物はできるだけ緩やかなものがいいでしょう。

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エコノミークラス症候群の治療

血栓ができると初期症状としてふくらはぎが腫れ、痛みを感じます。血栓が小さければ自覚症状もなく終わるのですが、これが大きいと肺に詰まって胸痛や呼吸困難を引き起こすのです。成田空港にある新東京国際空港クリニックでの死亡症例の約半数がこのエコノミークラス症候群によるものとされます。
応急処置としては酸素吸入。抗凝固剤で進行を防ぎ、重症例では血栓を除去するために血栓溶解剤を用いて治療します。

と原因から治療まで一通り調べてみましたがやはり予防が第一。適度に足を動かしてやれば滅多やたらに起きる病気ではありません。“エコノミークラス”症候群とはいえ、個人的にはビジネスクラスとの差はサービスほど大きくないような気がします。ファーストクラスやビジネスクラスでエコノミークラス症候群を締め出したつもりでいても、病気は分け隔てなく、何食わぬ顔して乗り込んでくるのです(ポーの「赤死病の仮面」みたい)。
だから「エコノミークラスだから」といった過度の心配は不要。
きちんと対策とれば大丈夫。大きな気持ちでバカンスへ行きまっしょい!

お役立ちリンク

社団法人 日本旅行業協会「エコノミークラス症候群ってなに?」

国立循環器病センター「急性肺血栓塞栓病(エコノミークラス症候群)の話」

日本航空「機内で行える旅行者血栓症(深部静脈血栓症)の予防対策」